【米国便り2】ダーリーンとドナ

 今回の米国行きの目的は、バイコン(国際バイセクシャリティ会議)への参加、エミさんとの西海岸講演ツアー、そしてそれに並んで、パレスチナで国際連帯運動(ISM)に参加し一緒に裁判を闘ったダーリーンさんに会うことでした。ダーリーンさんは、米国籍のユダヤ人で、イスラエル政府による強制退去命令に「ユダヤ人であるわたしが退去させられるのは絶対受け入れられない」と極めて強く異議を唱えていた人です。

パレスチナでISMに参加した記録
現地写真集
ダーリーンさんとの再開の写真

また、わたしがイスラエルで収監中に日本の川口外務大臣宛の要請書を書いたことについて、「ありがとう」と言っていたりしていました。わたしの場合はパレスチナに行ってISMに参加することは「他者への支援」という側面が強いですが、このダーリーンの発言を聞いて、ダーリーンにとってこの問題は「自分の問題」なんだと気がつきました。

外務大臣宛要請書
ダーリーンの写真(黒い服の人)
記事

 さて、わたしはこれまで何回か海外旅行をしてきましたが、空港にお迎えの人が来てくれているのは、初めての経験でした。そう、ダーリーンと、そのsisterのドナさんが迎えに来てくれているのです。見知らぬ土地はたいてい心細いものですが、そして実はその感覚自体が楽しかったりもするのですが、空港でお迎えの人がいるというのは、実にうれしいものでした。なんか、よその国に行った気がしない!

 さてそのダーリーンとドナ、なかなか強烈ないでたちでした。双子なので見かけがそっくりというのはおいておくとしても、二人ともパレスチナの布(ハッタ)を身にまとい、イスラエルの占領やブッシュの戦争に反対するバッチ、そしてムミアの釈放を求めるバッチをこれでもかといくらい身にまとっていました。ダーリーンの車のステッカー(パレスチナ旗に「Free Palestine」ほかいろいろ)もすごかったし、ドナの部屋の窓から外に向けて貼ってある特大ポスターの数々(イスラエル首相シャロンへの指名手配など)も強烈でした。さらに、ドナは自分の自転車に看板(「Free Palestine」「No War on Iraq」)が取り付けてあったりもします。スゴイの一言につきます。
 ドナも、初めてお会いしてお話を聞くと、占領下のパレスチナ(occupyed Palestine 例えばテルアビブなど今イスラエルだと見なされている土地全部のこと。西岸やガザといった、いま世界で占領地だと見なされている土地のことのみを指しているのではない)でしばらく生活をしていたらしいです。ドナは一貫してこの「占領下のパレスチナ」という言葉を使い、いちどもイスラエルと呼びませんでした。すごい!これは、イスラエルの建国自体が、パレスチナに対する侵略・占領であるとの認識を示しています。この認識自体は、パレスチナの歴史認識としては全く妥当なものだとわたしも思います。ただ現実に、今すでにたくさんのイスラエル人やユダヤ人が「占領下のパレスチナ」で生活していることや、イスラエルの軍事的社会的な力が強いこともあって、イスラエルの建国自体を間違いであると明確に言う人は極めて少ないです。(似たような趣旨の言い方としては、「占領下のアイヌモシリ」「植民地にされている沖縄」「占領地としての米国」などかな)
 ダーリーンに、米国に帰国後のダーリーンの周りの反応について聞いてみました。日本やオーストラリアやアイスランドでは、私たちの逮捕のことはかなり大きく報道されましたが、米国ではほんの少ししか報道されなかったとのことでした。また親戚とかにもE-mailを送ったりもするけれど、返事がない、との話でした。米国からはたくさんの人がISMに参加しています。その中にはたくさんのユダヤ人もいます。なのですが、社会の世論的には圧倒的にイスラエル寄りの状況があるようです。(この前、地下鉄の駅に、「わたしはイスラエルを支持する。わたしは、黒人が差別されてきたことと同様に、ユダヤ人が差別されてきたことを知っている」と大きく書かれた有名なミュージシャンのポスターが貼ってあってびっくりしました。)
 あと、二人は当然ながら反ブッシュなのですが、それに対抗している民主党のケリーについて聞いてみると、これまた全然ダメだという顔をされました。あっ、そうだった、ケリーの政策も、これまたブッシュに劣らず反パレスチナ・イスラエル支持なのを思い出したのでした。(例えばアパルトヘイト壁について、ケリーは、イスラエルの自衛のためにという口実で明確に支持しています)

●参考サイト
国際連帯運動に参加するにあたっての資料集
ひびのによる記録写真
ひびののパレスチナ報告(資料豊富・動画)
ひびののパレスチナ報告(テキスト版)
「ひっぴぃ ♪♪の出張サービス」(パレスチナ報告の宅配)
国際連帯運動(ISM)ー英語
ムミアの釈放(日本語)

投稿者 hippie : 2004年8月21日 21:52 | トラックバック
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