【米国便り22】バイコンってこんな感じ!

 私は、バイコンの前日からミネアポリスに行きました。バイコン提供のホテルのお部屋、京都の私の家よりも広いお部屋でした!!すっご〜い!(基調講演に呼ばれた身なので、宿泊場所は主催者が用意してくれたのです)ミネアポリスの空港についたのが夜遅かったので、バイコンの方が車で迎えに来てくれました。

 バイコン初日は受付で登録から。参加者は、名札を首からぶら下げるのだそうです。なんか学会みたい。(名札
 三日間に渡っていろんな企画が持たれるのですが、そのメインの会場はミネソタ大学。大学の教室を使うみたいです。バイコンの開催については、大学側の協力がある模様です。さらに言うと、これも定番ですが、バイコンのパンフレットにはミネアポリス市長からのメッセージも載っていました。いわく「ミネアポリスにようこそ」「わたしは、今年の集まりの開催地にミネアポリスを選んでもらったことを嬉しく思います」「バイコンが成し遂げている傑出した業績の全てについて、ミネアポリスと世界中のバイセクシュアルコミュニティーに代わってお礼を言います」。(パンフレット )
 受付を済ませると近くにいろんな団体のブースがあったので覗いてみました。「バイネットUSA」という米国のバイの団体もブースを出していました。【米国便り21】に書いたように、ルカさんから聞かされていたグループです。声を掛けてみると、「あのルカさん覚えているよ」「日本からの参加者はあんまりいないからね」って感じでした。私としても、「あの」バイコンで、「あの」バイネットの人に会っている感じと、初めてなのに「知り合いの知り合い」で、なんか親近感がわいたりもしました。
 初日の基調講演は、大きなホールでした(わたしの講演は二日目)。早口の英語、何を言っているのかはあんまり分からず、熟睡しました。その後簡単にレセプションパーティーでした。そこで、私の通訳をしてくれるJUNさんを発見。あとで分かったことですが、日本からミネソタ大学に留学しているゲイの方でした。とってもカ・ワ・イ・イ! 幸せな感じです。ゲイの方なんですが、バイフォビアがない感じがよかったです。
 それと、メヒコから参加しているGabriela Granadosさんにも声を掛けられました。まだらに赤く染めた髪がとっても素敵。すごくオープンな感じがして、とっても気持ちよくhugできました。Granadosさんは、米国以外の出身のバイの人のインタビューをしようとしていました。日本に戻ってからよくよくいろいろ調べてみたら、Granadosさん、なかなかワタシ的には面白いスタンスの方のようです。自身でもインターセックスの人を扱った映画をつくり、実はバイコンでも上映されていたみたいです。バイコンサイトの掲示板では「これまで行ったどんなLGBTのクラブにも全く満足できなかった。メインストリームのドラァグショーと軽いゴーゴーボーイだけ。音楽もメインストリームのものばかり。例えばアフリカ系のカルチャーとミックスされていないなど、カルチャーの混じり合いがない」なんていう書き込みもしていたことを、あとになって発見。メヒコで結構がんばっているみたいで、メインストリーム系の何十万部と発行されているらしい雑誌「Quo」でセックス特集号の編集もし、自分でも「ポリアモリー」「アナルセックス」「インターセックス」「HIV/AIDS」などたくさん書いたりもしていました。恐ろしくセックスポジティブで、バイテイストにあふれ、ラディカルな特集でした。スペイン語ですが、軽く流して読む限り、かなり充実した記事でした。どなたかスペイン語が得意な方、是非読むのを手伝って下さい!
 それから、Granadosさんのオープンな感じ、それは本人がポリアモリーをポジティブに打ち出していることと関係があるのかも、と思いました。「特定1人との排他的、相互独占的な対関係」を指向するのではなく、複数の人と恋愛やセックスなどの関係を持つというあり方のことです。日本では私、自分のことを「恋愛嫌い」だと感じたり、場合によってはAセクシュアルなんじゃないかと錯覚(そう、錯覚です)してしまうこともあったのですが、そう感じてしまった大きな部分は、「特定1人との排他的、相互独占的な対関係(モノガミーな関係)」や、それとパラレルにある相互依存的な人間関係のあり方に対する嫌悪感だ、ということに気がつくことができました。私はホントは、恋愛やセックスも好きなの。でも、モノガミー的な関係のあり方や相互依存的な人間関係のあり方は、苦手なの。そういった思いを込めて、わたしも「ノンモノガミー」や「ポリアモリー」を名乗ろうかしら、と思い始めました。
>>
(バイコンでもポリアモリーのワークショップがあった。)
 ●Polyamory 101 「ポリアモリー(複数恋愛)」
 Twin Cities Polyamory Discussion Group
 あなたはこれまでポリアモリーが自分に合うかどうか考えたことはありませんか?ポリアモリーについての基本的なガイドラインや、あなた自身が決定をするための助けとなる質問などにために、ぜひお越し下さい。私たちのパネルは様々な形態でポリアモリーを実践している人たちで行われます。独り身の人が同時に一人以上の人とデートすること、独り身の人が既婚者とデートすること、他に関係を持ちながら結婚すること、三人の関係をオープンにした上での同居、選ばれた家族、閉じられたグループ結婚。
<<
 翌日二日目は私の基調講演の日。直前まで準備に時間をとられて、その日はワークショップには全然参加できず。残念。できれば「13 Genders(13のジェンダー)」とか「Bi Identity(バイ・アイデンティティー)」「Same Sex Domestic Violence(同性間のドメスティックバイオレンス)」「Intersections of Transgender & Bisexual Identity in Sexual Orientation(トランスジェンダーと、性的指向におけるバイセクシュアルのアイデンティティーとの交差点)」「The Impact of Identity Development on Social Movement Organizations(社会運動の組織において、アイデンティティーの政治が発展してきたことの影響)」とか、参加してみたかったんだけど。内容がどれくらい充実しているかは分からないんだけど、日本ではなかなか話し合われていないテーマだったりするし、米国の議論の状況を直接見てみたかったなぁ!あぁ、残念。
 わたしの基調講演は、滞りなく行われました。質疑応答も結構でてました。これについてはまた改めて別に書きます。(写真
 この日は、私の基調講演のあと、夕食会(ディナーパーティー)と、ショーとダンスタイムが、ホテルの広間に会場を移して開催されました。なかなか立派なお食事です。ショーで掛かる音楽はやや年代が上の世代の好みのような気がしました。そうそうそういえば、バイコン参加者の年齢層は本当に幅広いです。10代から60代くらいまでという感じ。中心となっているのは若手ですが、40代くらいの人も、ばりばり現役で参加しています。SM系・ボンテージ系がうけているのはお約束と言うところでしょうか。お堅い討論は昼間にたくさんみっちりとやって、夜はパーティーで楽しむ。両方ある感じが、いいですね。実際このパーティーは、ばっちりハッテン場になっていたようです。相手を見つけてそのまま泊まっているホテルに直行という人がかなりいた模様。淫乱なバイコン。うわさ通り、いい感じです。
 ちょっと新鮮だったのは、「外見上で一応明確な男女」の間の性的な関係や男女間のハントなど、要するにヘテロの関係性が、(外見上で一応明確な)同性間のそれと同様に、肯定的なものとしてそこにあることでした。日本だとセクシュアリティー系の話が通じるところというのはレズビアンやゲイがベースになることが多いので、同性間の関係が中心で、異性間の関係はやや二義的なものとしてあるような感じがあります。
(蛇足ながら、通常のヘテロ社会では、セクシュアリティーの話がストレスないテンポでのびのびできることはあまりないです。たいがい私が「先生」になってしまうか、もしくは話題自体が忌避されます。また米国で私がツアーの最中に過ごしてきたところはどちらかというとクイア寄りで、男とか女とか、同性とか異性とか、なんかそんなことはよく分からないというか、どうでもいいじゃん、みたいな感じだったような気がします。)

 さてこの夜は私には特に出会いはなく(というか、実は......)翌日になります。翌日はやっとワークショップに参加できました。
 私が参加した一つ目は「What does inclusivity mean?(差別的ではない/排他的ではないってどういう意味)」。参加者は15人くらい。二つ目は「Bisexuality and Biracial Identity(バイセクシュアリティと、バイレイスのアイデンティティー)」。こちらは20人くらいかな。プレゼンはまぁこんな感じかという様子だったんですが、プレゼンのあとの質疑応答の時間で参加者同士で活発にいろいろとお話したのが面白かったです。日本みたいに遠慮して意見を言わないとかではなく、みんなじゃんじゃん思ったことを口にします。いずれも会場は大学の教室で、移動式の机といすがありました。
 この日は、Luigi Ferrerさんの基調講演のあと、中国系の歌手のMagdalaline Hsu-Liさんの歌と、バンド演奏のステージがありました。盛り上がる感じでした。かっこよく、元気に、唄ってました。この歌手のMagdalaline Hsu-Liさんも小柄な(外見で見た限り)女の人なのですが、髪を赤く染めていました。
 実はこの日の晩は、通訳役のJUNさんの案内で、ドラァグクイーンショーに連れて行ってもらいました。実は米国に来て、ユージンのプライドパーティーで、まぁまぁのショーしか見ていなかったんです、わたし!San FranciscoとかPortlandで行っておけばよかったのですが、なぜか逃していました。ということで、米国での本格的なのは初めてです。で、内容というと、ちょっとストリップに近かったかも。というか、ニューハーフショーに近いと言えるのかも。チップの1ドル札をもってステージ前に並び、気に入ったパフォーマーに渡してキスしてもらう人たちの列があったのは、なんか「アメリカ的」って感じがしました。まえにも書きましたが、フロアごとに、白人中心のフロアと音楽、黒人中心のフロアと音楽に別れていたのが、ここです。バイコンで顔を見た人もちらほら、見かけました。
 最終日は朝食会。みんなで歓談する時間でした。ホント、こうやってネットワーキングのための時間がちゃんとつくられているのはいいな、と思いました。
 

投稿者 hippie : 2004年11月26日 14:35 | トラックバック
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?