第3回L&Gパレードについて

ゲイ・フロント関西運営会議
1996.12.15

 ゲイ・フロント関西運営会議は、L&Gパレードのよりよい発展を願う立場から以下の総括を行います。
 L&Gパレード継続委員会から『実行委員会登録のお誘い』(1996年2月11日付け)が送られてきました。そこには『第3回L&Gパレード実行委員会基本方針』と『第3回L&Gパレード実施についての提案』という文書もそえられていました。私たちはこれらの文書を検討したうえで次のような結論を得ました。
 パレードはレズビアン/ゲイの存在を社会に知らせる良い機会であり、それはゲイ・フロント関西の目的にもかなうことです。でも『基本方針』には賛成できない部分があったので、『ゲイ・フロント関西が実行委員会への参加にあたって出した手紙』をそえて登録をすることにしました。
 これはパレードの発展のために、なるべくたくさんの人たちの意見と力を結集させたいという気持ちからのものでした。にもかかわらず継続委員会は1996年4月24日、レズビアン?ゲイ?バイ?へテロ?……生と性はなんでもありよ!の会/プロジェクトPの登録を拒否する決定をしました。
 この決定は『L&Gパレード実行委員会覚書』に反することです。(現在の『レズビアン・ゲイ・パレード規約』は1996年5月4日より執行)『覚書』では個人・団体の委員の承認をするのは『実行委員会定例会』であると明記されています。
 私たちはこのような継続委員会という一部の人たちの不当な決定が、明白なルール違反であり、パレードの発展を阻害するだけでなく、レズビアン/ゲイのコミュニティにとっても良くない結果をもたらすと考え、『第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会への要望書』の呼びかけ提案団体のひとつとなりました。
 本来なら1996年5月4日の実行委員会で、私たちの意見を表明すべきところですが、旅費の負担に耐えられず、残念ながら出席することはできませんでした。ところが、その実行委員会で決定された内容が知らされることなく、突然パンフレット(1996年7月31日発行)という形で、パレードの『スローガン』『宣言(案)』『包括的反差別法(案)』などの決定文書を知ることになったのです。
 当会運営会議は1996年8月24日の実行委員会において、ゲイ・フロント関西として、『宣言(案)』をパレード集会で採択することに反対の意思を表明することを決めました。それはこの『宣言(案)』が、レズビアン/ゲイのコミュニティで充分な論議がつくされていないのに、あたかも私たちの総意として総理大臣や東京都知事のもとに届けられることに強い不安を感じたからです。
 こういった強引なやり方は、たとえ規約上の手続きを踏んでいたとしても、レズビアン/ゲイのコミュニティに、いたずらに混乱と対立の種をまくものです。私たちの運営会議でも、この『宣言(案)』やそれ以外の文書について数多くの疑問が出され、その内容においても、とても会として賛成できる状況ではありませんでした。
 パレード前日の実行委員会では、集会での『宣言(案)』採択と、『プロジェクトP排除問題』について、多くの委員から意見が出されました。ところが常任委員会はその意見にたいしてまともに応えようとせず、「パレード破壊者」などという罵声を浴びせ、発言を封じようとしました。結局、まともな議論がなされないまま、多数決(11:6)という形で私たちの意見は葬り去られたのです。
 翌日1996年8月25日、パレードそのものは平穏に行われました。もちろん、前日の実行委員会で意見を述べた人たちも参加しています。それは「パレード破壊者」という決めつけが事実に反するという何よりの証拠です。
 集会では『宣言(案)』が読み上げられた直後に、多くの参加者からこれを採択しないように求める意見が表明されました。この集会で司会を担当していたILGA日本札幌ミーティング(当時)は、『第3回レズビアン・ゲイ・パレードにおいて発生した一連の事件に関する札幌ミーティングの見解』のなかで、『異論者に整然と発言してもらうことを考えていたが、南氏らの妨害で壇上は大混乱に陥ってしまった』ことや、『宣言(案)』の採択はされなかったとの認識を表明しています。
 またこの混乱のさなかに、常任委員会のメンバーである磯貝宏氏が「レズのくせに…」という許しがたい暴言を吐きました。この件についてゲイ・フロント関西が『磯貝宏実行委員の「レズのくせに…」発言に関する要望書』の賛同団体となったことは、当会ニュースレター『UP&UP』11月号でお知らせした通りです。
 南定四郎氏や磯貝宏氏は、雑誌『ADON』11月・12月号誌上やインターネット上などで、自分たちの意に従わない人たちにたいして、「闇の勢力、マフィア、管理売春資本などに操られたパレード破壊者」などという事実無根の、信じがたい非難を繰り広げています。このような行為は、日本で初めてパレードを呼びかけ成功させたという、歴史的な功績をみずから汚す行為であるばかりか、パレードの今後やレズビアン/ゲイの社会運動の今後をも台無しにしかねない、たいへん愚かな行為であるということを指摘しないわけにはいきません。
 『規約』では9月に総会が開催されることになっています。ところが、その案内は現時点に至るも届かないばかりか、それにたいする当会の問い合わせにもなんの返答もありません。常任委員会は、自分たちの思惑にとって役に立つときにだけ『規約』を持ち出して利用するけれども、都合の悪いときには無視をするという、きわめて恣意的な運営をしています。こういったいっさいの異論を許さない、ルールをも無視した非民主的な運営を続ける限り、パレードのよりよい発展はないでしょう。
 同時にゲイ・フロント関西として、パレードの運営において、主催者の一員であるにもかかわらず、その責任を十分には果たせなかったという反省点をいくつか残しています。たとえば、出席できなかった実行委員会で論議された内容を把握する努力をしなかったことや、集会が混乱した時点で、臨時の実行委員会を開催し、主催者として責任ある対処をするべきだと、運営本部に要求する事も可能であり、必要だったかもしれません。もちろんこれらは結局後知恵であり、その当時には誰も思いつくことができなかったことだとはいえ残念なところです。
 今後、パレード実行委員会の運営が民主的かつオープンに行われることを願って、これをゲイ・フロント関西としての第3回L&Gパレードの総括とします。

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