パレード前日(8/24)の実行委員会の様子

(一部敬称略・文責は日比野)

 関西在住者で実行委員会に参加したのは、LUKA(OLP・実行委員会構成団体)、トダタカコ(OLP・実行委員会構成団体)、暮石一浩(ゲイフロント関西・実行委員会構成団体)、田中玲子(個人の実行委員/OLP会員)、鬼塚哲郎(オブザーバー)、日比野 真(プロジェクトP・オブザーバー)の6人。実行委員会では、オブザーバーの実行委員会への参加には一切異議はでなかった。そのほかの実行委員会参加者は、浜中大輔(実行委員長)、小林広明、南定四郎、磯貝宏、中山晋作、平井和也、武田美亜、iri、野村一徳、西島浩見(ILGA札幌ミーティング・実行委員会構成団体)など。(正確な名簿をわたしは持っていません)。関西からの6人は、関根信一さんと佐藤雅樹さんが世話人を務める「全国交流ミーティング1996」に参加していたが、それを途中で抜けて実行委員会に参加した。

 実行委員会の会議の開始は、確か午後5時。それより少し遅れて日比野が実行委員会の会場に着いたときは、既に実行委員会は始まっていた。そのときは確か、実行委員会と警察との折衝の中で「デモ中の後進禁止」「デモ中のビラ配り禁止」「Tバック、女性が胸を露出させる行為、など、全裸に近い格好の禁止」になったということを、南さんが報告していた。日比野は、「ビラ配りは市民の基本的権利であり、実行委員会がそれを禁止することはできない」などと意見を言ったが、「これは警察との間で既に決まったことであり、報告であって議論の対象ではない」と南さんが主張した。他の実行委員会参加者は南さんの発言を批判・抗議することがなかったため、議論は行われなかった。
 次に、パレード宣言を内閣総理大臣や東京都などに持っていく人を誰にするかという議題が出され、南さんが自分で立候補した。これに対して、日比野は、誰が宣言を持っていくかを決める前に、パレード宣言案の内容について実行委員会で検討する必要性について主張した。この点については、田中玲子やOLP・ゲイフロント関西なども同様の主張を行った。ところがこの件についても、5/4に行った「L&Gパレード実行委員会1996年度年次総会」(第1回実行委員会でもあったらしい)で既に議決・決定していることなので議題ではなく話し合う必要はない、などと南さんたちは主張した。(しかし、一部文言の修正は、南さんによる「報告」という体裁をとって行われた。)結局、宣言案の内容についての議論はこの日の実行委員会では一切行われなかった。
 用意された議案が全て終わったあとで、OLPやゲイフロント関西がパレード宣言案をもっとちゃんとコミュニティーで討論するために、採択の延期を議案として提案したが、11対6で否決された。(この議案ははじめ、会議の途中で提案されたが、南さんの発言により浜中実行委員長が後回しにした。そして、この議案を話し合う前に、結局、南さんが国会に持っていくことが先に決められた。投票の内訳は、この項最後の「プロジェクトP排除問題の要望書」の採決結果と全く同じです。)
 また、署名集めを行った「プロジェクトP排除問題についての要望書」も、実行委員会の最後に議題として提案した。当事者団体であるプロジェクトPの日比野は、プロジェクトPはどういう団体なのか、なぜ実行委員会への参加を希望したのか、なぜ意見書を提出したのか、などについて誠心誠意丁寧に説明しようとしたが、発言は議長により途中で打ち切られ、充分な発言時間は与えられなかった。ほかの参加者からもこの議事運営に異議は出されなかった。「8月24日に開催する実行委員会にプロジェクトPに出席してもらい、発言をしてもらう」というような積極的な雰囲気では全くなかった。また、プロジェクトPは、実行委員会への登録申し込みの際にプロジェクトPの活動についてよく知ってもらうために、プロジェクトPのニュースレターであるProject Pressと、1冊500円で販売している「ゲイの11月祭天国!報告集」(浅田彰さんと平野広朗さんの対談などを行った企画の報告集)などを実行委員会宛で送付したのだが、それらは継続委員以外の実行委員には回覧されてはいなかったようだった。プロジェクトPの排除の理由として継続委員会メンバーであった南さんがあげたのは、「プロジェクトPが実行委員会に宛てて提出した実行委員会参加の申込書が、内輪にしか通用しない文章であった」「代表をおいていないと記載されていたが、そのような団体があるはずがない」などといったことでしかなかった。また磯貝宏さんは「『なんでもありよ』などと名前に入っている団体がまじめに活動をしているとは思えない。だから実行委員会への参加を断った方がいいと言った。」などと発言した。これらの「理由」は、「パレード継続委員会」の名前でプロジェクトPに送られてきた「実行委員会への参加を断る手紙」に記載されていた内容とさえ異なっていた。
 これらの、継続委員会側の発言に対し、田中玲子は「事務局機能にすぎない継続委員会があらかじめ団体の選択をするのは越権行為ではないか」と質問したが南さんは「継続委員会は実行委員会と同じ性格のもの」と答え、その理由として「実行委員会を一年を通して維持することはできないので、継続委員会という形をとっているだけ」と発言した。また、「そのような(代表をおいていない)団体があるはずがない」という南さんの発言に対して、田中玲子は「OLPは権威主義的な男性社会の運営方法をしないために、あえて代表制をとっておらず、実行委員会申込書にもその理由を付けて空欄で出したが、何の問題もなく実行委員会に入ることができた」と述べると、南さんは沈黙した。
 なおも日比野が発言を続けようとすると、南さんは突然「議事を混乱させている」「パレードを破壊しようとしている人がいます」「破壊分子!」などと大声で発言をはじめた。議長の浜中大輔さんは、南さんの発言を制止しようとは全くしなかった。日比野が南さんに「あなたは非常に失礼な発言をしている」と抗議しても、南さんは一切耳を貸さなかった。
 また平井和也さんは、「反対なら自分たちで別のパレードをやればいい」などと発言していた。
 議長を務めた浜中さんは、会場の時間が限られているという理由で、ていねいな話し合いの場を作ろうとしなかった。

 結局要望書の採決では、要望書に賛成するのもが6(田中玲子、武田美亜、iri、OLP、G-FRONT関西、ILGA札幌ミーティング)、反対する者が11(南定四郎、中山晋作、磯貝宏、平井和也、野村一徳、小林広明、ハンズオンハンズ、LGN、ILGA日本、砦出版、エイズアクション)で、否決された。なお、投票は挙手で行われた。このうち、南さん・中山さん・磯貝さんなどは、各自の個人の実行委員としての1票を片手に、もう一方の手をILGA日本・砦出版・ハンズ・オン・ハンズ・エイズアクションなどの団体の票として挙手し、両手をあげて2票として投票した。
 なお、実行委員会会議終了後、南さんは「パレード破壊者を排除せよ!」と大声でこぶしを振り挙げながら退室していった。

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