東京レズビアン・ゲイ・パレードでの実行委員会からのプロジェクトP排除問題で、プロジェクトPが要望書を提出

プロジェクトPは6月25日付けで、以下の手紙と要望書を東京の「第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会」に送付しました。

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第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会 御中

 こんにちは。
 先日、「レズビアン・ゲイ・パレード継続委員会 小林広明 中山晋作 南定四郎」のお名前で、私たちプロジェクトPの「第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会」への参加申し込みを断るお手紙が送られてきました。突然かつ予想外のことで私たちもとても驚いています。何度読み返しても私たちプロジェクトPの実行委員会への参加が断られる理由が全く分かりません。いらぬ誤解があるままパレード当日を迎えるというのはお互いにとって不幸な事態だと私たちは考えますので、もう一度お手紙(要望書)を出させていただきます。お手数をおかけすることになりますが、お返事いただきたくよろしくお願いします。
 なお、このお手紙も「レズビアン・ゲイ・パレード継続委員会 小林広明 中山晋作 南定四郎」宛ではなく「第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会」宛のものです。実行委員会としてのご返事をお願いします。
 それでは失礼いたします。

   1996年6月25日

レズビアン?ゲイ?バイ?ヘテロ?……生と性はなんでもありよ!の会
プロジェクトP
連絡先:(住所が変わったので記述を削除しました)
(tel/fax)(番号が変わったので記述を削除しました) (日比野)
(E-mail) (アドレスが変わったので記述を削除しました)

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要望書

第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会 御中

レズビアン?ゲイ?バイ?ヘテロ?……生と性はなんでもありよ!の会
プロジェクトP
連絡先:(住所が変わったので記述を削除しました)
(tel/fax)(番号が変わったので記述を削除しました) (日比野)
(E-mail) (アドレスが変わったので記述を削除しました)

■実行委員会に対して以下の2点を要望します。

1.プロジェクトPの実行委員会への参加の拒否を撤回し、そのうえで、プロジ
 ェクトPによる意見書(4月12日付)を実行委員会で討論して下さい。
2.プロジェクトP以外にも実行委員会への参加を断られた個人・団体はあるの
 かどうか、あるとしたらその理由は何か、を明らかにして下さい。

■要望の理由

1.「お断り」の手紙には「パレードには主催者が存在し、主催者は目的をもってパレードを行います。また、どのような組織で行うかもあらかじめはっきりさせて置くことは大事なことです。」とありますが、パレードの主催者は「パレード実行委員会」のはずです。主催者ではない「パレード継続委員会」なるものが実質的な決定を行ったり実行委員の資格審査をする権限はないはずです。 誰を実行委員とし何を実行委員会で議題として討論するかは、パレードの一番の根本の方針そのものであり、それを「パレード実行委員会」でではなくたった3人の「パレード継続委員会」で決めることはできないと考えます。実行委員の資格要件は少なくとも実行委員会で検討されるべきことです。

2.パレードは、ある特定の考え方をもつグループ(パレード継続委員会)とその考え方の支持者たちが自分たちの主張を訴えるためのものなのでしょうか、それともできる限りの多くのグループ・個人が集まって社会に共同して訴えていけるものを探っていこうとするものなのでしょうか。従来のパレードをみている限り後者だったと思います。昨年もパレードとしての宣言文などもあったようですが、それをパレード参加者全員(実行委員会だけではなく)で討論する場は設けられておらず、またそのような方向性は感じられませんでした。政治的な主張・スローガンの一致で集まるのではなく、様々なセクシュアルマイノリティーが一緒に集まることこそがまず必要だったし、これまでのパレードはそういうものとしてあったと考えます。
 では今年はどうなのか。今年のパレードも対外的には「レズビアンやゲイなど誰が参加してもいいみんなのパレード」というイメージで宣伝がされています。決して、「パレード継続委員会の主張に賛同する人はその主張を社会に訴えるためにパレードをしよう」という限定的な呼びかけの仕方はしていません。

 であるとするならば、第1回の実行委員会はパレードを作り上げようとする総ての人が参加できるものであるべきです。そして、その実行委員会での討論の過程で「私は男性同性愛者だけのパレードをしたい」「私は政治的なスローガンを前面に打ち出したパレードをしたい」「いや私はそういうのは嫌だ」というような相容れない違いがあることがもしはっきりしたのなら、そのときに初めて「では、別々に やりましょう」「私は協力はするが、実行委員会には入らない」「実行委員会内に少数派としてとどまって皆に働きかけ続ける」などといった選択肢がうまれてくるのではないでしょうか。そういう討論をオープンな形でかつ丁寧に積み重ねることなく、「パレード継続委員会」の主張(「基本方針」「提案」など)が「すでに決まった前提事項」とされ、第1回実行委員会を「パレード継続委員会」が認めた人たちだけで組織するのであれば、それはパレードの 実質的な主催者は「パレード継続委員会」であり、パレードは「パレード継続委員会という特定の考え方のグループとその支持者たちが自分たちの主張を訴えるためのもの」であるということです。そしてそれは、「レズビアンやゲイなど誰でも参加してもいいみんなのパレード」としてイメージされていたこれまでのパレードとは全く性格が異なるものです。

 パレード継続委員会がどのようなパレードを行ないたいかは「基本方針」「提案」などで知ることができました。それらのことは、実行委員会の場で丁寧 に話し合われるべきことです。それと同様に、プロジェクトPから出された意 見も実行委員会の場で丁寧に討論されるべきことです。そしてそれはもちろん、他の団体・個人から出された意見についても同様です。

 パレード継続委員会からの「お断りの手紙」は、たかだかパレード継続委員会の主張に異論を唱えたというだけでプロジェクトPを実行委員会から排除するという点でも問題ですが、それだけでなく、プロジェクトPによる質問・意見に一切ちゃんと答えていないという点でこそ極めて不十分なものであると考えます。プロジェクトPが提起した問題はパレードをコミュニティー全体の問題として考えるときに重要な問題であり、賛成の立場からであれ反対の立場からであれ、そのための討論を(プロジェクトPを実行委員会から排除することによって)一切はなから受け付けない態度は不当であると考えます。「私たちは前記の2文書を変更する必要を覚えません。」とだけ書いて済む問題ではありません。
 討論を拒否したところでなされる「提案」は単なる傲慢な押しつけでしかありません。

3.「第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会事務局」作成の「第3回レズビアン・ゲイ・パレード実行委員会基本文書(1996年5月16日)」には、レズビアン・ゲイ・パレード総会(5月4日)において「ゲイ・フロント関西」が提出した意見書についてディスカッションを行ったと書かれていますが、なぜプロジェクトPのことは一言も書かれていないのでしょうか。考え方が違うこと、及びそのために一緒に作業を行うことができないことなどは別に珍しいことではないと思いますが、自分たちと相容れない意見を存在そのものまでなかったことにしてしまうのは建設的ではありません。むしろ逆に、様々な意見・主張があることを積極的に明らかにしていくことこそが、本当に様々なセクシュアルマイノリティーどうしで共同作業をしていくためにこそ必要なことだと考えます。

以上
(1996年6月25日)

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