米国の長距離バスは「グレイハウンド」といって、充実しています。いろんな都市を結んでいます。私は、ロサンゼルスからサンフランシスコの間などで利用しました。
でね、バス乗り場で係員に対して大きな声で何かを主張している人がいたの。なんで?チケットも持っているし、何かごねると得することでもあるの?と思ってエミさんに聞いたら、バス会社は座席数よりもたくさんのチケットを売っている、らしいです。ひどい話ですね!飛行機のオーバーブッキングは聞いたことがあったけど、長距離バスのオーバーブッキングなんて聞いたことない。
もちろんこれは、出来るだけたくさんの旅客を確保するためのバス会社の作戦なんだろうけど、オーバーブッキングで予約したバスに乗れず数時間待たされている人の大声での文句(というか抗議)を横で聞いているとなんか悲しくなってきました。そして「世界最大の先進国だとはとても思えない。なんか野蛮よ、この国」と思った。なんのためにコンピューターを導入してコンピューターで発券しているんだ、もう、まったく。
グレイハウンドではない市内を走っている普通のバスの話で言うと、私の乗った*全ての*バスは車いすが乗れるように自動昇降機がついていました。そして、実際よく車いす乗車をする人に出くわしました。これは、日本ではなかなか見られない光景。路上で物乞いをする身体障害者も多数いて、「何で?」と思っていたのですが、エミさん曰く、戦争で障害を持った人もかなりいる、とのこと。なるほど、さすが世界最大の帝国主義国。日本では自衛隊員が殉職すると(この前の法改正で)一億円以上政府から支払われますが、米国ではそんなに出ないそうです。米国では、市民権を得るために兵役につく人や、田舎で他に仕事が本当になくて軍に行く人がたくさんいるとの話。社会的に階級の低い人がコマとして使われて捨てられる構図みたいです。
長距離電車は「アムトラック」と言います。結構座り心地のいい座席で、バスと同じくらいか少し高いくらいのお値段。寝台車にするとかなりの値段するんだけど、普通の座席でもかなりゆったりとしていて、日本のグリーン車くらいの余裕があります。これで十分。ネットで席の予約も出来ます。ワタシ的にはバスよりはるかに快適で、気に入りました。ただ問題は、時間がかかること。バスより遅いです。まず何より、西海岸の大動脈の路線ですら単線なので、タイムテーブル通り運行されることの方が希みたいです。数時間(で収まればいいのですが)遅れることはあらかじめ見込んだ上で旅程をたてる必要があるようです。あと狭軌の線路に二階建て電車が走っているので、そもそもスピードが出ません。というかあまり速く走ると脱線するんじゃないかしら。
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