エミさんのうちのすぐそばのカフェでお茶をしていたら、クイア系の新聞を発見。で見てみると、8月1日にEugeneでプライドセレブレーションのイベントがあることを発見。実はこっちの企画に全然顔を出していなかったので、ちょっと行ってみることにしました。
●当日の写真
うれしいことに、Portlandの企画に来てくれたジローさんが車をだしてくれることに。せっかくなので、私も少しだけ運転させてもらいました。一応国際免許を持っていったのだ!左ハンドルの右側通行はかなり緊張したし、どうも右側の車幅が分からないので右側が当たりそうな気もしたんだけど、何とか無事、30分くらいだったでしょうか、運転出来ました。
それはさておきEugeneのプライドパーティ。それなりに楽しめました。なんだけど、やっぱりいろいろと考えることが出来て面白かったです。
晴れた日、200人か300人くらい(もっと居たかもしれない)が来てました。トラックを利用した移動用ステージでは各種ショーが。バンド演奏にも手話通訳が付いていました。周りには、いろんなブースがでています。ということで早速ブースを見て歩きます。
中絶の権利を主張するグループ、アウトドアグループ、手造りの鞄を売っているお店、人権擁護団体。「JUSTICE NOT WAR COALITION(戦争ではなく正義を 連合)」ではブッシュを揶揄するトイレットペーパーを売っていました。スクエアダンスのグループ(the International Association of Gay Square Dance Clubs)もブースを出していて、そこの看板には「No partner needed(パートナーは必要ありません)」と書いてあったりします。クイア系の本や冊子やグッズを売っているお店も。HIVのことを扱うブースでは、サイズの違ういろんなペニス用コンドームと、子宮用のコンドームを無料配布していたのは定番でしょうか。会場には子どもが遊ぶためのスペースも用意されていました。
ジョン・ケリー大統領候補のブースもあったんだけど、実はケリーはクイア系の課題についての政策も、ブッシュとそう違いはない候補だそうです。そのことを隠して、ケリーはまるでクイアの仲間であるかのようなチラシを配って宣伝をしていたらしいのですが、あいにく入手し損ねました。「ケリーの政策は、こんなに間違っている。ケリーの政策は、こんなに支持出来ない。ケリーも全然ダメだ。なんだけど、ブッシュはいずれにせよもっともっと悪い。とにかくブッシュの再選は阻止しないといけない。なので、ケリーの政策は支持出来ないけど、ブッシュを落選させるためにケリーに投票しよう。」こんなチラシをつくって配ったらよかったね、とあとでエミさんとお話ししました。政権が交代すると役所の人間が全部入れ替わるので、現場レベルでの政府とのやりとりは今より遙かにましになるので、ケリー自身の政策はダメでも、とにかく民主党の候補が大統領になった方がいい、という側面もあるらしいです。
クイアDVを扱うグループもブースを出していました。当たり前のようにそういうグループがあるのはいいですね。
ブースはこんな感じで、いろいろありました。ちょっとホッとする感じがあります。
さて実は、エミさんもブースを出しました。そこでいろんなバッチや冊子を販売しました。
ブースの準備があんまりちゃんと出来ていなくて、エミさんのブースは屋根がなく、はじめは直射日光にさらされていました。でもあまりに暑くて周りの人も気にしてくれて、テント用のシートをお借りすることが出来ました。プライドパーティだから(かどうかは知りませんが)、みんな優しいなぁ、と感じました。
で、バッチですが、やっぱりいろんなレスポンスがあるのが面白い。Eugeneには割りと昔懐かしいフェミニストがいると聞かされていたのですが、売春肯定系のバッチ(例えば「 I Studied Feminism so I can be a Porn Star(私はフェミニズムを学んだおかげでポルノスターになることが出来る)」「 Hookers Are Your Neighbours Too(娼婦もまたあなたのご近所に住んでいます)」「 Talk To Me for $2.99/min.(1分につき2.99ドルでお話ししましょう)」 など)をブースで手にとって、すごく嫌そうな顔をしたり、思い切り嫌みを言って立ち去る人も結構いました。そのあたり、「お互いに」自分の意見を隠さずに表に出す、そして必要な時にはちゃんと正面から言い争う。和を乱すことを避けるために意見を表明することを躊躇しがちで思わず周りに合わせたりしてしまうな日本と比べると、この点はいいなと思いました。
他にも、エミさんのバッチはかなり過激です。おみやげ用にたくさん仕入れてきましたので、欲しい人はひびのに声をかけてくださいね。
(念のため。私は売春労働者の労働権を擁護し、売春労働の非犯罪化を主張する立場です。詳しくは https://barairo.net/works/TEXT/igi-tuukoku/aml.html などをご覧下さい)
プライドのステージでは、これも「お約束」のフォークの演奏、ドラァグショー、ダンスや唄や寸劇がありました。クオリティーはまぁまぁといったところでしょうか。
さて実は、私もエミさんに言われて気がついたのですが、ブースの出展者のほとんどは(外見上)白人でした。エミさん(私たち)と食べ物を売っていた中国系(おそらく)の人たち以外は、全て白人です。黒人の出展者はいませんでした。もちろんお客さんとして参加している人はそれなりにいるのですが。ステージでショーをする人には黒人もかなりいました。
またお客さんのことで言っても、トランスジェンダーがあんまりいない。ジェンダークイアや性別不詳な人もあんまりいない。これは私には大いに不満なことではありました。
そのあたりが、このEugeneのプライドの性格というか特徴というか、限界を示している面があるのだと思います。基本的には、クイア系と言うよりは、メインストリーム系のLGBT系の運動なんだと思いました。
●Eugeneのプライドは写真も載せたので、そっちも見てね。
https://barairo.net/UStour2004/photo/Eugene/Eugene.html
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