長居公園の野宿者の強制排除が危惧されています。この件につき、大阪市長宛に要請書を送ろうと思います。
以下に、私の文例を示します。もしこの内容に共感される方がおられましたら、よければ連名で出しましょう。
(締切は今夜!1/28(日)24時)
●連名していただける場合には、1/28(日)24時までに、以下の情報をひびのまでお送り下さい。(締切は今夜!)
1:大阪市に提出する要請書に記載する「名前」
必ずしも、法的書類上の名前である必要はありません。
2:大阪市に提出する要請書に記載する「肩書きなど」
職業、身分、団体名、その他なにか短く付け足したいことがあれば。
例:大学生、○○大学文学部4回生、フリーター、○○の会参加者
大阪市民、活動家、オカマ、などなど
3:要請書は提出後にインターネットその他で一般公開し、著作権を放棄して誰でも転送転載可能な状態にする予定です。お名前を一般公開することを望まれない場合には、必ずその旨をお書き添え下さい。●提出
・大阪市には、印刷した要請書を郵送すると共に、可能であればFAX、メールでも同内容を大阪市宛てに送付します。
要 請 書
大阪市長 關 淳一様
初めまして。
私たちは、性的マイノリティーの権利のために活動する個人です。
今回、大阪市が、長居公園テント村の強制排除をしようとしていることを知り、大きな危惧を抱き、本状を差し上げることにしました。
【性的マイノリティーに対する大阪市の方針】
關市長は、昨年10月に行われた「関西レインボーパレード」に際して、メッセージを寄せられました。そのメッセージで關市長は、多くの性的マイノリティーが「社会的な偏見」にさらされている事を認め、性的マイノリティーがパレードを通じて、個性を尊重し、多様性を認める社会を実現することを応援されました。
またパレード直前には、ダブルの部屋に男性が2人で宿泊するのを拒否した市内のホテルに対して、旅館業法(宿泊させる義務)違反にあたるとして、大阪市保健所が営業改善を指導するということもありました。
さらに、大阪市の創造都市戦略策定プロジェクトチームが昨年発表した「事業提案-中間報告資料」では、「本当に人にやさしいまち大阪」という項目があり、「行政が多様な人の生き方を積極的に認める姿勢を打ち出す」という目標の下、「多様な生き方に現在の法律が追いついていない様々な結婚の形態を行政の代表である市長が祝福することによって、市民のそれぞれの生き方の選択肢を積極的に行政が認めていく姿勢を示す」と明記されています。結婚にこだわる点では難があるとはいえ、性的マイノリティーを肯定する明確な方向性を感じることができます。
こういった大阪市の姿勢は、長く社会的な偏見にさらされてきた性的マイノリティーにとって、とても心強いものでした。法律を口実にして少数者を差別するのではなく、逆に法律の範囲を超えて人権を広げていく立場に行政が立つことは、とても素晴らしいことであると共に、行政が本来果たすべき役割でもあります。
行政の中には、例えば石原東京都知事が、オリンピック招致のため「新宿2丁目は美観とはいえないため、新たな条例を作り、規制をかけるつもりだ」などと述べている例もあります。性的マイノリティーが創り上げてきたコミュニティーや空間・文化を攻撃しようという首長もいる中で、大阪市の方針は、性的マイノリティーにとってのみならず、本当に多様な人々にとって魅力的なものなのです。
【野宿者に対しても想像力を】
しかし私たちは、性的マイノリティーに対しては想像力を持ち、人権擁護の立場から接していこうという大阪市が、長居公園の野宿者に対して、世界陸上大阪大会のために強制排除という方針で臨むということに、失望を感じざるを得ません。これではまるで、オリンピック招致のために新宿2丁目を規制しようという石原知事と同じではありませんか。
「多様な人の生き方」の中には野宿生活をする人は含まれないのでしょうか。「多様な生き方に現在の法律が追いついていない」という言葉は、そのまま野宿生活を強いられている人たちにもあてはまるのではないでしょうか。定職も定住する家もない状況に置かれた人たちが、自分たちの努力でやっと創り上げたコミュニティーである長居公園のテント村を、大阪市が敢えて強制排除するということは、「国際人権都市大阪」の名には相応しくありません。
万が一大阪市が強制排除に至るようなことがあれば、それは野宿者に対する社会的偏見の上にあぐらをかいた暴挙です。若者による野宿者襲撃が全国で問題になっていますが、強制排除は、法律を悪用して野宿者を襲撃することに他なりません。
【野宿は人ごとではない】
また、性的マイノリティーにとって、野宿は人ごとではありません。性別のあり方が典型的なそれとは異なっているということで、職場で差別を受けたり、不当に解雇されたり、もしくはそもそも雇用の段階で切られるということは、実に頻繁にあることです。典型的な男性や女性ではない人を、一体どんな職場が進んで受け入れてくれるのでしょう。残念ながら今の社会に於いては、性的マイノリティーであることで、安定した職に就けない人が沢山いるのです。
だからこそ、野宿者を強制排除するような大阪市の方針は、性的マイノリティーにとっても驚異だということを知ってください。それは、もしかすると明日の私たちに対して向けられるものであるかもしれないからです。
【要請】
私たちは、性的マイノリティーに対して人権尊重の立場から努力されている大阪市が、性的マイノリティーに対して思いを馳せているのと同じような態度で、野宿者に対しても接することを望みます。
もし本当に大阪市が性的マイノリティーの人権を守ろうと考えるのであれば、野宿者に対する社会的偏見とも闘うことが必要です。法律を口実にして野宿者を強制排除するのではなく、逆に法律の範囲を超えて野宿者の権利を広げていく立場に立つことが、大阪市には求められているのです。
私たちは、まず何より大阪市による野宿者の強制排除に反対し、長居公園テント村の存続を求めます。そして、野宿者を始めとする社会的マイノリティーを含む、全ての人に生きやすい政策をとられるよう、求めます。
お忙しいところとは思いますが、「本当に人にやさしいまち大阪」を創るためにこそ、ご検討いただきますよう、お願い申し上げます。
2007年1月29日
ここに名前(ここに肩書きなどあれば)
●代表連絡先
(**ここにひびのの連絡先を書きます)
【資料】
「創造都市戦略策定プロジェクトチームによる事業提案-中間報告資料-」(PDF:1,418KB)
http://www.city.osaka.jp/keieikikakushitsu/keieikikaku/toshi_team/pdf/data.pdf
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