HIP’s Home Page 臨時コミュニケ。トュパクアマル革命運動(MRTA)によるペルー日本大使公邸占拠に対し、ペルーのフジモリ大統領が武力介入を行ったことに対しての、HIP’s Home Pageの臨時声明。
(1997年4月24日 掲載)
ペルー日本大使公邸人質解放事件について
フジモリ大統領の指示による日本大使公邸襲撃によってペルー軍に殺された、1人の人質と14人のトュパクアマル革命運動(MRTA)の兵士たちに対して、哀悼の意を表します。また、無意味に死んでしまった2人のペルー軍兵士に同情します。
「新自由主義」という名の下で「強いものが勝つ、勝ったものが正しい」といわんばかりの「平和な」世界秩序が地球的規模で打ち立てられ強化されつつある困難な現在の状況の中で、決して諦めることなく、今とは違う世界の実現に向けて彼ら彼女らなりのやり方で真摯に取り組み、自らの生を生き抜いたMRTAの兵士たちに、そして公邸内の困難な状況の中で生き抜いた人質の方に、敬意を表します。また、私も、自らが選んだ場所において、私のやり方で闘い生き抜いていこうと決意を新たにしました。(できるかな?)
天皇誕生日に日本大使公邸を実力占拠するという方法で(そしてそのような方法をとらなければ決してMRTAの訴えに耳を傾けようとはしない私たちの生きるこの社会の中で、MRTAがやむを得ずとらされた占拠という方法によって)MRTAが訴えようとした主張、その主張にも耳を傾けながら、殺しあいによってではなく、問題(MRTAが提起した問題でもあり、また、私日比野が有無をいわせず引きずり込まれるこの社会の問題でもある)を解決しようと多くの人が尽力していたと私は考えています(私はなんにもしませんでしたが)。そのような中で、単にMRTA兵士全員を殺害することによって問題が「解決」したと装うフジモリ大統領に私は強い怒りとやりきれなさを覚えます。私は、死刑の執行すなわち国家によるテロである今回のフジモリ大統領による殺人に、抗議します。
また、「日本人」人質の身の安全にしか興味を示さず、私たちが生きる社会こそが、その平和な日常的な秩序こそが問われているということを意図的に無視し、無責任な発言と報道を続けた日本政府や多くのマスコミにも強い怒りを覚えます。
覚悟せよ、あなたたちは(今回の人質や私日比野と同様に)占拠され、人質にされる資格をもっている(でも嫌だなあ)。
日比野 真
リンクなど
MRTA情報(日本語)
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